教育用GM管開発

教育用GM管開発を振り返って(16)

www.radi-edu.jp大気圧GM管の自作の成否は、高電圧をどのようにして得るかにかかっている。これまでも多くのチャレンジャーが挑んでは挫折した記録がウエブ上には溢れている。概ね、6000Vが得られれば大気圧GM管での放射線の検出には十分で、1000V程度の原波…

教育用GM管開発を振り返って(15)

高校理科実験での講義の考え方 高校生ともなれば、これまでに初歩的な放射線教育は受けたことがあると思われる。実験内容の距離、遮へい、半減期、統計的変動についてはそれぞれ各論として講義をするが、総論が必要と考えた。さらに、放射線を入り口として、…

教育用GM管開発を振り返って(14)

www.radi-edu.jp放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集にも掲載したが、教育用GM管開発は結果として開発段階に応じた3タイプを残したことになる。クリアケースGM管、タブレットGM管、7セグメントLEDGM管である。これらの使い分けについて考えてみたい。 ク…

教育用GM管開発を振り返って(13)

www.radi-edu.jp apgmman.hatenablog.com放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集に掲載した「Pythonでクルックス管の微弱X線を計数」のPythonプログラムについて解説する。Pythonやライブラリーのインストール方法や注意点、Pythonの文法の特徴などは「教育…

教育用GM管開発を振り返って(12)

www.radi-edu.jp放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集に掲載した「Pythonでパルス波高分析の実験」のPythonプログラムについて解説する。Pythonやライブラリーのインストール方法や注意点、Pythonの文法の特徴などは「教育用GM管開発を振り返って(9)」…

教育用GM管開発を振り返って(11)

www.radi-edu.jp apgmman.hatenablog.com放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集に掲載した「Pythonで計数経時変化の実験」のPythonプログラムについて解説する。Pythonやライブラリーのインストール方法や注意点、Pythonの文法の特徴などは「教育用GM管開…

教育用GM管開発を振り返って(10)

apgmman.hatenablog.com放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集に掲載した「Pythonで反復計数の実験」のPythonプログラムについて解説する。Pythonやライブラリーのインストール方法や注意点、Pythonの文法の特徴などは「教育用GM管開発を振り返って(9)…

教育用GM管開発を振り返って(9)

放射線教育支援サイト「らでぃ」の実験集に掲載した「Pythonでパルス波形を見る実験」のPythonプログラムについて解説する。Pythonについては全くと言っていい専門外なので、間違って理解しているところがあるかもしれないが、一例として挙げたプログラムの…

教育用GM管開発を振り返って(8)その2

apgmman.hatenablog.com(その2)は続編なので、前編がまだの方は前編を先に。 7SEGGM管のPICプログラム(続き) 以下が計数を実行する本体で、まず検出を確認する。信号がONなら、フラッグを立て、再度、信号がONになれば、検出とみなしてフラッグを降ろす…

教育用GM管開発を振り返って(8)その1

自作には工作技術のほかにマイコンやパソコンのプログラミング技術が必要になる。ここでは、7セグメントLED表示の7SEGGM管を例にとってPICマイコンのプログラミングについて解説したい。 必要なもの マイコンにもいろいろあるが、PICマイコンを使い出した切…

教育用GM管開発を振り返って(7)

自作できることを基本的なコンセプトとして、開発を進めてきた。ここでは、標準型GM管を例にとって、自作の心構えやスキルについて話してみたい。 必要なもの 元より高価な測定器などは使用していない。最小限必要な計測器でも、たかだか1万円台である。しか…

教育用GM管開発を振り返って(6)

自作GM管の代表格である「大気圧空気GM管」は「空気GM管」とも称される。なぜ、ここで「空気」を取って「大気圧GM管」としたかなど、本質的な話題について語ります。 大気圧GM管のポイント 開発の初期に、管のサイズや、アノード、カソード、ガス組成などを…

教育用GM管開発を振り返って(5)

今回は放射線教育の新しい動きに関連する話しです。表題とは離れた話しが続きますが、最後は表題に戻りますので、ご一読ください。 新学習指導要領に沿った動き これまでは、中学二年の理科で、原子力エネルギー利用に関連して「放射線にも触れること」とさ…

教育用GM管開発を振り返って(4)

今回のテーマは放射線のエネルギー分析の可能性なので、厳密に言えば、タイトルとの矛盾を指摘されると思うが、同じ道具立てを使った話しなので、「GM管」と称するのはその装置の代名詞と考えてほしい。 まずは検出した放射線パルスについて nandemo-lab.coc…

教育用GM管開発を振り返って(3)

クリアケースGM管の標準化 高校授業でのGM管の組み立てを実践して、この作業自体は生徒の評判も良く、それなりの手ごたえが感じられるが、課題がいくつか見つかった。一つ目は完成までに時間がかかること、二つ目は個別指導に手間がかかるので講師のほかに助…

教育用GM管開発を振り返って(2)

「教育用GM管開発を振り返って(1)」は、いわば「事始め」であったが、この後は、開発の苦労談や失敗談、狙いのポイントやふっと浮かんだアイディアなど、教育用のGM管開発を振り返る、技術的に役立つと思われる話になる。GM管の自作や放射線教育に関心の…

教育用GM管開発を振り返って(1)

自作GM管への興味 株式会社東芝に長くいたが、最後の10年ほど(2004年3月まで)は原子力広報担当部長という肩書で、昔のいわゆる「原子力PA」を担当していた。PAはPablic Acceptance の略語で、原子力発電所の見学会や原子力発電や放射線知識普及のための活…