自然エネルギーってなんだ(2)

apgmman.hatenablog.com

自然エネルギーってなんだ(1)」の続きです。

太陽光発電とソーラー」


太陽エネルギーは、から、さまざまな形でのらしに役立ってきました。物がくのも、魚のや干しシイタケができるのも太陽から届く熱を利用しています。また、植物は、太陽の光を利用して成長します。


太陽エネルギーのいろいろを学んでみましょう。


地球温暖化対策として、今、太陽光発電が期待されています。家庭でも、屋根に太陽電池(光電池)を置いて自家発電をするようになりました。


照明のない昔の暮らしでは、人間は日の出とともに働き始め、夕暮れになると休みました。、電気は主に夜間の照明として利用されていましたが、現代では電気は、人間の活動に合わせて、動力や通信など、さまざまに活用されています。しかし、夜にも照明がある現代になっても、人間の活動は太陽の出ている日中が中心です。夜間の照明は別にして、人間の活動に合わせて太陽エネルギーを利用するのは当然と言えます。


また、光や熱は電気で作ることができます。白熱電球や、最近では発光ダイオード有機ELなど、いろいろな照明があります。
太陽光発電模型や、太陽エネルギーを利用して光るソーラーの模型を作って、太陽エネルギー利用のあれこれを体験してみましょう。
次の質問に答えてください。


太陽エネルギーとは
太陽エネルギーとは、(   )が生み出すエネルギーのことです。
(   )は、1500万度の中心で、水素原子4個から、(最終的に)ヘリウム原子1個ができる『反応』で輝いています。
(   )からは、(地球の大気外で太陽に正対する面で)面積1平方メートルあたり毎秒1.37kWのエネルギーが届いています。
(   )の表面の温度は約6000℃で、このエネルギーを主に光(赤外線、可視光線、線)として放出しています。
(   )のない夜間や、雨の日、りの日は地上に届く太陽エネルギーは少なくなります。
(   )の高度によって地表に届く太陽エネルギーは変化するので、晴天の日中でも朝とは少なく、が高い地域ほど少なくなり、季節によっても変化します。
太陽電池(光電池)が(   )に向かう角度によって発電量が変わり、正対する(垂直の)がもっとも発電量が多くなります。
太陽電池(光電池)の性能は光の(   )によって異なるため、多層化によって発電効率を大きくすることができます。


太陽エネルギーの利用
太陽エネルギーを利用する身近な例をあげてください。
 (                                     )
(人工の)光を利用する例をあげてください。
 (                                     )
太陽光発電は、(     )を使って発電します
太陽熱発電は、太陽の熱で水を蒸気に変えてタービンを回し、タービンにつながった(   )を回して発電します。


【解説】
1.太陽電池について:
太陽電池(光電池)は、シリコン半導体のタイプが多く利用されていて、実験用に市販されている太陽電池は、一般家庭で利用されている電力用の太陽電池と同じ多結晶型の太陽電池です。
太陽電池は、2種類の半導体(p型とn型)を接合して作られていて、光(主に赤外線から可視光線)が当ると、光のエネルギーで電子と(電子の)空孔を作り出すことによって電圧が生じ、光エネルギーが電気エネルギーに変換されます。この太陽電池が作る電気は直流です。

2.太陽エネルギーと太陽光について:
太陽は、太陽の中心核(約1500万度)で、水素から重水素、ヘリウム3を経て、ヘリウム4を作る核融合の連鎖反応で熱(エネルギー)を発生させています。この熱(エネルギー)は、数十万年をかけて放射層を経て対流層に到達し、太陽の表面から宇宙空間に、主に光などの電磁波として放出されます。太陽の表面の温度は約6000Kで、太陽の光は、高温の物体が光を放射する「黒体放射」という共通のメカニズムによるものです。
白熱電球の光も「黒体放射」によることから、原理的には太陽光と同じ(連続スペクトル)と言えますが、白熱電球のフィラメントの温度は約2500Kと、太陽表面の約6000Kよりも低いので、色の見え方(スペクトルの形)は異なります。なお、蛍光灯などの放電灯やLED電球の光は、太陽光や白熱電球のような連続スペクトルではありませんが、人間の目の特性を利用して、太陽光の見え方に近くなるように工夫されています。


地熱発電地熱発電模型」


地熱は、から、さまざまな形でのらしに役立ってきました。地熱発電のほかにも、温泉や温水を利用した温室などがあります。しかし、地熱はどこでも利用できるわけではありません。


地熱のいろいろを学んでみましょう。


地球温暖化対策として、今、地熱発電が期待されています。火山地帯では、地中から出る高温の蒸気や温水を利用して地熱発電が行われています。


日本は火山地帯にあるので、地熱を利用できる場所がたくさんあります。地中の温水を利用する温泉は、あちこちにあって、多くのが保養に利用しています。温水プールや熱帯・熱帯植物園などもありますね。


地熱発電模型を作って、熱利用のあれこれを体験してみましょう。


次の質問に答えてください。


地熱とは
地熱とは、(   )が内部で生み出すエネルギーのことです。
(   )の中心は、高温高圧で、主に鉄(とニッケル)からなる(固体の)合金でできていると言われています。
(   )は、中心部から順に、、マントル、で構成されていて、外は液体、マントルは固体ですが、極めてゆっくりですが、形を変えていく性質があります。
(   )は、の初期のけた状態を経て、冷えて固まってきましたが、初期に得た熱のほかに、岩石にまれる、ウランやトリウムなどの『放射性物質』から出る熱があって、地熱の元になっています。地球の中心部()の温度は約6000℃といわれ、太陽の表面と同じくらいの温度で光りいていますが、その外側には約2900kmもの厚さのマントルとがあるので、地球の表面付近は約15℃と低く保たれています。
(   )の表面では、平均して1平方メートル当り87mWのエネルギーが熱として放出されています。
火山地帯では、地下10km辺りまで1000℃近い高温の(    )がしていて、地下水に熱をえています。


地熱の利用
地熱を利用する身近な例をあげてください。
(                                      )
(人工の)熱をエネルギーとして利用する例をあげてください。
(                                      )
雪や氷などの冷たい熱も熱の利用です。自然の冷熱を利用する例をあげてください。
(                                      )
地熱発電は、マグマの熱で水を蒸気に変えてタービンを回し、タービンにつながった(    )を回して発電します。
熱エネルギーは、(   )に比例しますが、外に取り出せるエネルギーは、高温源と低温源の(   )差に比例します。


【解説】
1.ペルチェ素子について:
ペルチェ素子は、2種類の半導体(p型とn型)を交互に並べて作られていて、接合部は金属板です。全体は、ちょうど、p型とn型を直列に接続したような構造になっていて、(電気的には絶縁されながら)熱を伝える上面と下面があります。この上面と下面に温度差があると、熱のエネルギーで電子と(電子の)空孔を作り出す度合いに差ができることによって電圧が生じ、熱エネルギーが電気エネルギーに変換されます。このペルチェ素子が作る電気は直流です。
ペルチェ素子は、この逆に、電圧を加えると上面と下面に温度差ができるので、温・冷蔵庫やパソコンの冷却素子として利用されています。


2.地熱発電模型について:
地熱発電は、地熱で発生する高温の蒸気や温水を利用してタービン/発電機で発電するものですが、それを模型で実現するのは極めて困難です。そこで、地熱を熱利用の一つと捉え、比較的簡単に熱を電気に変えることができるペルチェ素子を応用しました。原理的には温度差発電ですが、熱利用についても学習ができます。


3.地熱エネルギーについて:
地球の内部構造は、地震波の伝わり方の違いから、中心部に半径約3470kmの核があり、その外側に厚さ約2900kmのマントルがあるとされています。マントルの上に乗る地殻の厚さは約50kmです。核は、鉄が主成分で、半径約1270kmの固体状の内核と、その外側にある厚さ約2200kmの液体状の外核でできており、平均温度は約6000℃とされています。マントルと地殻は固体ですが、マントルの上部(厚さ数百kmの部分)は、1年間に10cm程度の速さで変形しており、長い時間で見れば流動性があります。マントルの平均温度は約3500℃、地殻の平均温度は約1000℃といわれているので、地球の内部は暗黒ではなく、実は、光り輝く世界なのです。
一方、地殻表面の平均温度は約15℃なので、そのままでは利用しにくく、良質な熱エネルギー源とは言えません。一般に利用されている地熱エネルギーは、プレートの摩擦熱などによって溶けたマグマに起因するので、マグマが地表に到達して火山となったり、地下水を加熱して熱水や蒸気を生成したりするには、地域的な特殊性があります。


質問の回答


水力発電とスクリュー船」の回答と回答例
質問1.①から⑥は、水。質問2.①の例は、水力発電、水車小屋、潮力発電、波力発電、など、②の例は、洗濯機、ポンプ、噴水、など、③の例は、洗濯機、ポンプ、噴水、など、④は、発電機。


風力発電とハイドロプレーン」の回答と回答例
質問1.①から⑥は、空気、⑦は、380、⑧は、10。質問2.①の例は、風車、帆船、グライダー、など、②の例は、気圧が高いところから低いところに向かって空気が動くから、など、③の例は、扇風機、エアコン、換気扇、ドライヤー、など、④の例は、人工の風を作るには動力が必要だ、空気を押す板が必要だ、など、⑤の例は、凧揚げ、飛行機、など、⑥は、発電機。


太陽光発電とソーラー灯台(とうだい)」の回答と回答例
質問1.①から⑦は、太陽。質問2.①の回答例は、洗濯物干し、ふとん干し、干物、天日干し、など、②の回答例は、ろうそく、ランプ、白熱電球、蛍光灯、発光ダイオード、レーザー、など、③は、太陽電池(光電池)、④は、発電機。


地熱発電地熱発電模型」の回答と回答例
質問1.①から⑤は、地球、⑥は、マグマ。質問2.①の回答例は、地熱発電、温泉、温水プール、温室、など、②の回答例は、ゴミ焼却熱利用、廃熱利用、など、③の回答例は、温度差発電、食品貯蔵、など、④は、発電機、⑤は、温度。


小学校高学年向けの模擬授業でしたが、どうでしょうか。


(※id:TJOid:apgmmanから受領したWord原稿を元に再構成、代理投稿したものです:なお本記事は元の原稿に多く機種依存文字が含まれていたせいか、一部の文字に欠損があります。伏してご容赦ください)